2017年11月25日土曜日

靴アッパーの修理<第2話>

こんにちは。
今回も、前回に引き続き靴のアッパーの修理に関してお話しします。

前回は、革のひび割れを糊付けでなんとか履けるようにしたものでしたが、アッパーで多いものの一つに、縫製部分の剥がれがあります。





多いのは、よく曲がる場所や、擦れる場所です。
この靴の場合、トウ(つまさき)のキャップ縫製部分が、ちょうど屈曲部分にもなっていて、壊れやすかったようですね。
画像では、すでに修理用の糸を通してあります。



違う靴の画像ですが、こちらもつま先部分のよく擦れる場所の糸が磨耗して、革が剥がれてしまっていました。

直し方は単純です。
画像にあるように、縫製し直せば良いのです。ただし、靴の内部が狭すぎてミシンがけすることはできないので、手縫いでの作業になります。
外から針を通し、次に中から同じ穴に針を通し……の繰り返しです。

難しいのが、外から針を入れた穴と同じ場所を目がけて、靴の内部から外に向かって針を通すことです。つま先の部分ともなると、内視鏡でもない限り内側からの穴は見えないので、文字通り手探りの、ある程度神経を使う仕事になります。






無事に縫い終わりました!
これでまた、しばらくは履き慣れた靴を使うことができますね。

修理に関しては、語っても語りつくせないほどネタがありますので、また小出しに色々掲載していこうと思います。

できるかできないか、実際に挑戦してみないとわからないものもたくさんありますが、愛用していたのに捨てようか迷っているものなどありましたら、是非お気軽にご相談ください。

(石川)

2017年11月18日土曜日

靴アッパーの修理

こんにちは。
今回は靴の修理についてお話しします。

靴、特に革靴は、製法にもよりますが、靴底を交換したり、減った部分を補修することで末長く履き続けることができます。
しかし、靴底はある程度壊れても修理できますが、靴のアッパー(甲革ともいいます。底より上の部分全体を指します)にトラブルがあった場合、修繕が不可能であることも多いのです。

修繕不可の代表格は、亀裂です。




例えばこんな感じの壊れ方です。
歩行による負担の大きい屈曲部のシワは、乾燥したままお手入れしないでいると、やがて亀裂に変わってしまう宿命です。
写真の革のように、表面がピカピカに仕上げられていて、お手入れの養分が入りにくい革も注意が必要です。

この件に限っては、直せません、と言いつつ……



このようになりました。
厳密には直っていないのですが、ご依頼主の強いご希望により、とりあえず履ける状態にしたものです。
元どおりにすることはできないので、なるべく違和感のない革を貼り付ける方法を選びました。やっていることは工作みたいなものなのですが、それなりの見栄えを考えると、これが意外と難しいのです。

少し長くなりそうなので、続きはまた次回!
なんとなくお楽しみに!
(石川)

2017年11月11日土曜日

オーダー革製品……?

こんにちは。
ご注文いただいた品物を作っているところなのですが……、一体なんでしょう?






型紙が長いのでボール紙を使っています。



十数メートル分の素材を、大雑把に裁断したあと、それをまた小さく本裁断して、縫製して……


むむむ、これは……

椅子カバーの完成!

撮影用に工房の椅子にかぶせてみましたが、実際はご自宅の椅子の保管用に使用されるとのことです。6脚分製作しました。
素材は一見布みたいに見える革……、だったらすごいテクノロジーなのですが、そうではなく、布です。ブロードという、シーツやワイシャツに使われる布を使用しました。

革製品のお店と思いきや、ご希望に応じていろいろ作っております。
(石川)

2017年11月3日金曜日

【市川店】11月の営業日案内

こんにちは。
11月4日より、二天一流総本舗「松坂屋上野店」のオープンに伴いまして、市川店の営業日が変則的になっておりますので、ご案内いたします。

ご不便、ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

<開店日>
5(日)
6(月)

9(木)
10(金)

12(日)

16(木)
17(金)14:00で閉店します
18(土)
19(日)
20(月)14:00で閉店します

23(木)
24(金)14:00で閉店します
25(土)
26(日)