いつもご愛顧いただき誠にありがとうございます。
2017年も、残すところあと数日となりました。
市川店は、12月28日が本年最後の営業となっております。
また、年始は1月5日から営業をいたします。
年末年始で、急なご注文や修理のご相談などのお問い合わせは
12月31日18時まで松坂屋上野店にてお承りをいたしております。
また、年始は1月2日より営業いたしますのでお手数をおかけしますが
こちらまでよろしくお願いします。
【松坂屋上野店】
東京都台東区上野 3-29-5 PARCO側地下1階
03-3832-1111 10時~20時 ※12月31日は18時閉店
2017年12月29日金曜日
2017年12月18日月曜日
12月営業日のご案内
こんにちは。
新年まで残りわずかとなりましたが、ここで市川店の今年の営業日のご案内を差し上げます。
開店日が少なく変則的になっておりますので、恐れ入りますがご来店の際はご注意くださいませ。
<営業日> ※休業日ではありません、お店が開いている日です
18(月)
21(木)
23(土)
24(日)
28(木)
なお、松坂屋上野店は元日以外は年中無休で営業しております。
ご用命がございましたら、そちらで承ることもできますので、どうぞご利用ください。
新年まで残りわずかとなりましたが、ここで市川店の今年の営業日のご案内を差し上げます。
開店日が少なく変則的になっておりますので、恐れ入りますがご来店の際はご注意くださいませ。
<営業日> ※休業日ではありません、お店が開いている日です
18(月)
21(木)
23(土)
24(日)
28(木)
なお、松坂屋上野店は元日以外は年中無休で営業しております。
ご用命がございましたら、そちらで承ることもできますので、どうぞご利用ください。
2017年12月2日土曜日
道具のメンテナンス〜製甲ハンマー編〜
こんにちは。
今回は職人が使う道具の話です。
「弘法は筆を選ばない」といいます。書の世界ではそうなのかもしれませんが、革の世界ではなかなかそうはいきません。悪い道具を使うと、単純に製作物の品質が低下し、作業効率もダダ下がりします。
例えば、切れない包丁やカッターで革を切れば、革が伸びて寸法が狂いますし、無理な力を入れると怪我をします。
そんな悲劇を回避するためにも、作業に適切な道具を選ぶこと、そしてその道具がベストコンディションで使えるよう、日々メンテナンスしておくことは必要不可欠であります。
そんなわけで、革を叩く「製甲ハンマー」というとんかちの一種をお手入れしてみましたのでごらん下さい。
ハンマーの打面を、紙やすりで磨いていきます。
最初の状態を撮影しませんでしたが、こちら100番のやすりをかけているところです。
150番がかけ終わったあたりです。
600番くらいまでかけると、曇りがだんだんとれてきます。
これで800番。鏡面に近づいてきました。
1000番。表面の微細な傷が残っていますが、かなりピカピカです。
この辺まででも十分実用に耐えうるのですが、せっかくなのでもう少し磨きましょう。
1500番。さらに光ります。
2000番で終わりにしました。
鏡面に近い仕上がりになっています。
後ろも使うので磨いておきました。
とんかちの打面を、なぜこんな執拗にピカピカさせておくのか。
その第一義は「革を傷つけない」ことです。
この製甲ハンマーと呼ばれるとんかちは、靴を作る工程で革を叩くときに使います。
打面に傷があったり、汚れていたりすれば、当然叩かれた革は傷つき、汚れます。ハンマーの傷や汚れは、お見せしたように磨けば直りますが、革はそう簡単にはいきません。
ハンマーの打面をピカピカにしておくと、汚れが非常につきにくくなります。
打面の微細な傷が少ないということは、そこに入り込んでくる目に見えないような汚れも付きづらい、それに付随する水分も付きづらい、つまりサビにくいということになります。
錆びた打面に気づかずに使ったりしたら悲嘆に暮れますし、加速度的に進行するサビは削って落とすのが面倒で時間を取られます。
ピッカピカにして汚れにくくサビにくい状態にしておけば、しばらくはメンテナンスをする必要がなくなるほどです。
職人の道具として格好いいというのもポイントです。思わず誰かに見せたくなるツルッツルさ。ミシンがけしている時に、打面の鏡で背後の状況をさりげなく確認するという技も使えます。(使いません)
あとは、木の柄を使いやすい丸みにやすったり、長さを好みにしてみたりと色々あります。自分だけの道具を自分で作るのも楽しいものです。
(石川)
今回は職人が使う道具の話です。
「弘法は筆を選ばない」といいます。書の世界ではそうなのかもしれませんが、革の世界ではなかなかそうはいきません。悪い道具を使うと、単純に製作物の品質が低下し、作業効率もダダ下がりします。
例えば、切れない包丁やカッターで革を切れば、革が伸びて寸法が狂いますし、無理な力を入れると怪我をします。
そんな悲劇を回避するためにも、作業に適切な道具を選ぶこと、そしてその道具がベストコンディションで使えるよう、日々メンテナンスしておくことは必要不可欠であります。
そんなわけで、革を叩く「製甲ハンマー」というとんかちの一種をお手入れしてみましたのでごらん下さい。
ハンマーの打面を、紙やすりで磨いていきます。
最初の状態を撮影しませんでしたが、こちら100番のやすりをかけているところです。
150番がかけ終わったあたりです。
600番くらいまでかけると、曇りがだんだんとれてきます。
これで800番。鏡面に近づいてきました。
1000番。表面の微細な傷が残っていますが、かなりピカピカです。
この辺まででも十分実用に耐えうるのですが、せっかくなのでもう少し磨きましょう。
1500番。さらに光ります。
2000番で終わりにしました。
鏡面に近い仕上がりになっています。
後ろも使うので磨いておきました。
とんかちの打面を、なぜこんな執拗にピカピカさせておくのか。
その第一義は「革を傷つけない」ことです。
この製甲ハンマーと呼ばれるとんかちは、靴を作る工程で革を叩くときに使います。
打面に傷があったり、汚れていたりすれば、当然叩かれた革は傷つき、汚れます。ハンマーの傷や汚れは、お見せしたように磨けば直りますが、革はそう簡単にはいきません。
ハンマーの打面をピカピカにしておくと、汚れが非常につきにくくなります。
打面の微細な傷が少ないということは、そこに入り込んでくる目に見えないような汚れも付きづらい、それに付随する水分も付きづらい、つまりサビにくいということになります。
錆びた打面に気づかずに使ったりしたら悲嘆に暮れますし、加速度的に進行するサビは削って落とすのが面倒で時間を取られます。
ピッカピカにして汚れにくくサビにくい状態にしておけば、しばらくはメンテナンスをする必要がなくなるほどです。
職人の道具として格好いいというのもポイントです。思わず誰かに見せたくなるツルッツルさ。ミシンがけしている時に、打面の鏡で背後の状況をさりげなく確認するという技も使えます。(使いません)
あとは、木の柄を使いやすい丸みにやすったり、長さを好みにしてみたりと色々あります。自分だけの道具を自分で作るのも楽しいものです。
(石川)
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